【素人の絵画修復失敗】絵画が修復失敗によって失われる文化財

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初めに

絵画や彫刻は時間がたつにつれて劣化していくため、後世に残すためには修復作業を行う必要がある。しかし、その修復作業が専門の技術と知識を持った人ではなく、素人が行い台無しになってしまうといったケースが存在している。
 
その一つの例として今回起こったバルトロメ・エステバン・ムリーリョの作品「The Immaculate Conception of Los Venerables」を見ていきたい。


「The Immaculate Conception of Los Venerables」の修復

「The Immaculate Conception of Los Venerables」の修復失敗


Gigazineによるとスペインのバレンシアに住むある美術収集家は、バロック期の画家であるバルトロメ・エステバン・ムリーリョの作品「The Immaculate Conception of Los Venerables」の複製画を修復するため、家具修復業者に1200ユーロ(約14万5000円)を支払った。
 
ところが、修復された絵画に描かれていた聖母マリアは、明らかに元の絵画とは似ても似つかないものとなっており、持ち主は憤慨して元通りに復元するように命じた。しかし、再度の修復でもやはり失敗し、もはや聖母マリアには見えないただのおばさんのような顔になってしまったとのこと。右上の画像が1回目の修復のもので、右下が2回目の修復のものである。

法律による規制

現在スペインにはこうした芸術作品の修復に関する法律はなく、必要なスキルを持っていない人でも簡単に修復作業を行うことができる。
 
これに対して、カレラ教授は「医師ではないのに他の人に手術をすることを認められている人、あるいは薬剤師の資格を持たずに薬を販売できる人を想像できますか?それとも、建築家以外の人が建物を建てることが許可されているのでしょうか?」と述べている。
 
しかし、スペインの保守修復専門家協会のバレンシア支部副会長のマリア・ボルハ氏は、このような芸術作品を専門家でももとに戻せないこともあると述べている。
 


芸術作品の失敗例

「この人を見よ」の修復失敗


スペインで2012年、境界にあったエリアス・ガルシア・マルティネスのフラスコ画「この人を見よ」の修復作業を素人である80歳のセシリア・ヒメネスさんが行い、まるで血色が悪いサルのようなキリストが誕生してしまった。
 
しかし、皮肉にもSNSで話題となり観光客が殺到した。これにより、ワインのラベルやマグカップといったグッズが作成された

木彫りの聖ジョージ像の修復失敗


2018年には16世紀に作られた木彫りの聖ジョージ像の掃除を美術教師にまかっせたところ、美術教師が誤って塗料と使って、修復作業を行い、彫刻を台無しにしてしまう事態が発生してしまう。
 
現在、同教区が3万ユーロ(約370万円)の修復費を支払う形で、州都パンプローナ(Pamplona)にある公認の専門施設で3か月かけて再度修復が行われ、この木彫り像はほぼ元通りの修復されている。

マリア&キリスト像の修復失敗


スペインの北部の村にある15世紀に掘られたマリア&キリスト像が派手な色に染められてしまった。経緯としては、ラニャドイロ村にある小さな教会の近所に住むマリア・ルイサ・メネンデスさんが教会責任者に許可をとって修復を行った。
 
メネンデスさんは地元メディアに対し「私はプロではないし、こういう作業が好きなので、自分が得意な色を塗った」と正当性を主張しているとのこと。


まとめ

ここまで読んでいただきありがとうございます。
 
このような作品修復は主にスペインで起こっている。このような貴重な文化財が素人の修復によって失われてしまうことは非常に遺憾である。そのため、法の規制などによって文化財の保護が大切であると考える。


 

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